暑かった夏も終わり、もうすぐ秋。秋は、涼しくて1年の中でも特に過ごしやすい季節ですよね。
それなのに下記のような症状を感じていませんか?
□ だるい
□ 疲れが取れない
□ 仕事や家事など、やる気が出ない
□ なんとなく憂うつ、気が重い
□ 朝、なかなか起きられない
□ よく眠れない
1つでも当てはまった方は、“秋バテ”かもしれません。
実際に、女性の7割が“秋バテ”を感じており、メンタル面や睡眠に不調を感じている人が多いことがわかっています。
ホメオスタシスの乱れが“秋バテ”の原因
ヒトには、体を健康な状態に維持しようとするホメオスタシス(体の恒常性)という機能があります。“秋バテ”は、このホメオスタシスが乱れることによって起こり、「自律神経」「内分泌」「免疫」のバランスが崩れるため心身の不調へとつながります。
一例をあげると、自律神経の働きによって体温調整されますが、夏は外の暑さと冷房の効いた室内の温度差が大きいため、自律神経は酷使されています。その結果、自律神経がうまく働かなくなり、ホメオスタシスのバランスも乱れていきます。そして、心身に疲労が蓄積、だるさや倦怠感となってあらわれます。これが“秋バテ”と呼ばれる状態です。
人は眠ることでホメオスタシスの乱れをリセットすることができます。しかしながら、自律神経が乱れると睡眠の質が低下するため、簡単にはリセットできなくなります。その状態で、心身回復をしようと自律神経を酷使し、さらにホメオスタシスが乱れるといった悪循環が続いてしまいます。
秋バテの解消に効く 自律神経を整える食材
疲れがたまった時、焼き肉やステーキ、ウナギなど精のつくものを食べてエネルギーを補給しようとしていませんか。実は自律神経が乱れていると、消化や吸収の機能が正常に働かないため、エネルギーを補給できず疲れが取れません。
そこでおすすめなのが、自律神経を整える働きのある食品を摂ることです。
・酸味のある食品は、副交感神経を優位にして自律神経を整えます。
・胃腸の調子を整え、心をおだやかにする働きがあります。
・心を落ち着かせ、不眠に効果があります。
“秋バテ”を感じたら、できる限り早めに自律神経の乱れを解消し、質の良い睡眠がとれるよう心掛けることが大切です。
自律神経の整え方については、こちらの記事もおすすめです。
健康のために正しく知りたい「自律神経」のこと
〜当記事は和田先生監修記事(“秋バテ”による疲労蓄積ループに注意!)を参考・引用しました〜
和田 政裕先生プロフィール
城西大学薬学部医療栄養学科 教授
東京農業大学農芸化学科卒業。農学博士。専門は食品科学・栄養科学・健康科学。内閣府消費者委員会専門委員、内閣府食品安全委員会専門委員として保健機能食品の安全性・機能性評価に約20年近く関わる健康食品のスペシャリスト。近年めざましく発展を遂げている機能性表示食品に関しても造詣が深い。