気温や湿度が上がる夏場は、誰でも熱中症になってしまう可能性があります。また、気づいた時には重症化していることが多いため要注意。「私は大丈夫!」という油断は禁物です。本来、暑いときは体温を下げるために汗をかいたり、体内の環境を一定に保とうとする機能(ホメオスタシス)が働きますが、年齢を重ねると体温を調整する機能が低下したり、暑さに対する自覚症状が鈍くなり熱中症の危険が高まってきます。
今回は熱中症になりにくい体づくりと予防法に加え、万一熱中症になったときの対処法をご紹介します。
熱中症になりやすい?生活習慣チェックリスト
熱中症を予防するには、普段の生活習慣から気を配ることが大切です。下のチェックリストでたくさん当てはまった方は要注意!こまめな水分補給をはじめ、日中も就寝中も冷房を上手に活用するなど、熱中症になりにくい環境を維持しましょう。
【多く当てはまった方は要注意!】
□トイレが近くなるので水分を控えている
□エアコンが苦手、または我慢して使わない
□冷房が効きにくい部屋にいることが多い
□寝室が暑くてよく眠れない
□喉の乾きをあまり感じない
□汗をあまりかかない
こんな症状も熱中症!?その症状とは
熱中症になると、どのような症状が現れるのかをご存知ですか?熱中症の軽度の症状として、めまいや立ちくらみ、筋肉痛なども挙げられます。重症化させずに適切に処置するために、まずは熱中症の初期症状を見逃さないことが大切です。
知っておきたい熱中症の応急処置
熱中症のサインがあれば、すぐに応急処置を行い、病院などの医療機関へ行きましょう。
※参考:環境省「熱中症環境保健マニュアル2018」・日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト
普段の生活に気をつけて熱中症を予防!
栄養バランスのいい食事を心がけよう!
夏は食欲が落ちたり、火を使う料理が億劫になり、簡単なもので済ませてしまうことが多くなり、栄養が偏りがち…。けれども熱中症を予防するには、バランスのとれた食生活を心がけ丈夫な体を維持することが大切です。
特に、炭水化物をエネルギーに変え疲労回復に効果的なビタミンB1を積極的に摂りましょう。また、免疫力の向上に役立つビタミンCも、夏は特に摂りたい成分です。ビタミンB1は、豚肉やレバー、大豆製品などに多く含まれ、ビタミンCはピーマンやパプリカ、トマトなどの夏野菜に豊富に含まれています。毎日の食事に上手に取り入れましょう。
食事では難しい場合は、栄養素をたくさん含んだサプリメントで補うのもおすすめです。
■簡単1分!熱中症予防ドリンクのつくり方
水分と塩分を補給でき、レモン味が爽やかなドリンクのつくり方をご紹介します。つくり置きして、毎日の熱中症予防に役立ててみてくださいね。
【材料(1L分)】
・水:1L
・食塩:3g
・レモンの搾り汁:大さじ3
・砂糖:大さじ6
【作り方】
すべての材料をペットボトルに入れ、振ってよく混ぜ冷蔵庫で冷やす。
簡単に作れますので、是非お試しください。
就寝前に水分補給し、睡眠環境を整えよう!
実は、夏の熱中症の約40%が夜間に発症しています。熱中症の初期症状に「だるさ」「めまい」「手足のしびれ」などがありますが、睡眠中はそれらの症状を自覚できないため重症化の危険性が高まります。暑さや湿気で寝苦しい夜は、睡眠中に脱水症や熱中症にならないよう、寝る前にしっかりと水分を摂りましょう。枕元に飲み物を置いておくと、夜中に目が覚めた時にも水分補給ができます。
また、就寝前にエアコンをかけ寝室の室温を28℃前後、湿度40~60%に保っておくと、快適に眠りにつけるのでおすすめです。28℃を超えると夜間熱中症のリスクが高まるため、暑い夜は28℃以下にエアコンを設定し一晩中つけておきましょう。効き過ぎが苦手な方は、風量を弱めにし風が直接当たらないように調節しましょう。
服装に気をつけて、冷却グッズを使おう!
外出の際の日傘や帽子などはもちろん、身に着ける衣服を工夫することでも熱中症予防につながります。汗の蒸発や風通しで体の熱を冷ましてくれる衣類を選ぶのがポイント。通気性のいい綿や麻の生地をはじめ、吸汗や速乾など機能性素材の物がおすすめです。また、襟元がゆるめで全体的にゆったりとしたシルエットの物は風通しが良く体の熱が逃げやすいので効果的。
最近では、さまざまな冷却グッズが販売されていますので、シーンに合わせて利用するのもおすすめです。中でも使いやすいのが、27℃以下で凍る液体が入ったチューブを首に巻き、体を冷ますアイスネックリング。濡らしたタオルなどと違い冷涼効果が持続し、短時間で何度も凍らすことができるので、スポーツやレジャーの熱中症対策に役立ちます。また、衣服の上からスプレーすることで表面温度を下げ、ひんやり感を与えてくれる冷却スプレーなどもドラッグストアなどで購入できます。
「暑さ指数(WBGT)」をチェックしよう!
暑さ指数とは、熱中症の原因になる「気温」・「湿度」・「輻射(放射)熱」・「気流」を総合的に考慮した指数で、高いほど熱中症が起こりやすい状態を表します。熱中症のリスクをはかる際、つい気温だけに目が行きがちですが、暑さ指数は、湿度や日差しの違いなども考慮して発表されるため、より的確な指針となります。
暑さ指数は、環境省のホームページで地方ごとの指数を毎日確認することができます。外出前にチェックし、その日の熱中症の危険度を知っておくことでリスク回避につながります。
【暑さ指数は、環境省のホームページで確認できます。】
https://www.wbgt.env.go.jp/
油断せずにしっかり熱中症予防を心がけ、夏を楽しみましょう!
ぜひお読みください!
この記事をご覧の方におすすめの記事
■夏は油断禁物!紫外線&乾燥対策でお肌を健やかに
■半袖の季節! 今日からできる加齢太り解消法
■健康でいるための大切な栄養素